自然検索からWebサイトに流入しているユーザーが、どのようなキーワードで検索しているのかを確認することは重要です。例えば、会社名や商品名を知った上で検索しているユーザーと、「Webサイト分析 方法」のように課題や情報を探して検索しているユーザーでは、Webサイトや企業に対する認知度や興味関心が異なります。
この違いを見るために使いやすいのが、検索キーワードを「指名キーワード」と「一般キーワード」に分けて分析する方法です。
今回は、Google Search ConsoleとLooker Studio(現:データポータル)を使って、検索クエリを指名キーワードと一般キーワードに分けて分析する方法を紹介します。
自然検索で自社のWebサイトが表示された時、ユーザーがどのようなキーワードで検索したのかは、Google Search Consoleで確認できます。これを検索キーワードや検索クエリと言いますが、大きく「指名キーワード」と「一般キーワード」に分けて考えることができます。
指名キーワードとは、会社名やブランド名、商品名など、自社を認識しているユーザーが検索するキーワードです。例えば、Junosの場合であれば、「Junos」や「Junos デジタルマーケティング」などが指名キーワードにあたります。
一方、一般キーワードとは、会社名や商品名などを含まず、課題や知りたい情報などをもとに検索するキーワードです。例えば、「GA4 Webサイト分析」や「Looker Studio 使い方」、「MA 導入」などが一般キーワードにあたります。
指名キーワードで検索するユーザーは、既に会社や商品を知っている可能性が高いでしょう。一方で、一般キーワードで検索するユーザーは、課題や情報を探している段階で、まだ自社を認識していない可能性があります。
このように、どちらのキーワードで検索しているのかによって、ユーザーの状況は異なります。
そのため、自然検索の状況を把握する時に、すべての検索クエリをまとめて見るだけではなく、指名キーワードと一般キーワードに分けて確認すると、より状況を把握しやすくなります。
検索キーワードは、Google Search Consoleの「検索クエリ」から確認できます。ただし、Google Search Console上で検索クエリを1つずつ確認するのではなく、Looker Studioを使って、指名キーワードと一般キーワードに分類しておくと分析しやすくなります。
Looker Studioでは、既存のディメンションや指標を基に、新しい項目を作る「計算フィールド」を利用できます。
例えば、以下のような検索クエリのデータがあるとします。
この中で、「junos」を含む検索クエリを指名キーワードとします。そこで、「junos」が含まれていれば「指名」、それ以外は「一般」とする計算フィールドを作成します。
計算式は以下です。
LOWERによって検索クエリを小文字に変換した上で、「junos」が含まれているかを判定しています。そのため、「Junos」や「JUNOS」と検索された場合でも「指名」として分類できます。この計算フィールドをディメンションとして使うことで、検索クエリを「指名」と「一般」に分けて確認できます。
この計算フィールドを使用すると、以下のようなデータになります。
この例では、一般キーワードは指名キーワードよりも表示回数が多い一方で、クリック率が低く、結果としてクリック数が少なくなっています。合わせて平均掲載順位を見ると、一般キーワードの掲載順位が低いことが分かります。この場合、一般キーワードで検索結果には表示されているものの、十分に上位表示されていないため、クリックに繋がっていない可能性があります。
対策として例えば、自社が獲得したいユーザーが検索していると思われる検索クエリを確認し、その検索ニーズに合わせたコラムやコンテンツを充実させることが改善策として考えられます。
単純に自然検索全体のクリック数を見るだけではなく、「指名」と「一般」に分けることで、どちらに課題があるのかを確認しやすくなります。
一般的に、指名キーワードは会社名や商品名を知っているユーザーが検索するため、一般キーワードと比較すると表示回数は少ない一方で、クリック率や平均掲載順位が高くなりやすい傾向があります。
逆に、一般キーワードは検索される種類や回数が多いため表示回数は増えやすい一方で、競合するWebサイトも多く、クリック率や平均掲載順位は低くなりやすいでしょう。
ただし、どちらを重視すべきかは、Webサイトに来てもらいたいユーザーが潜在層にいるのか、顕在層にいるのか、また自社をすでに知っているのかによって変わります。
例えば、自社を知っていて、すでにニーズが顕在化しているユーザーにWebサイトへ来てもらいたい場合は、指名キーワードの表示回数やクリック数を確認しておくとよいでしょう。展示会を実施した後に、指名キーワードの表示回数やクリック数が増えていれば、展示会をきっかけに自社を知り、検索したユーザーが増えた可能性があります。そのため、展示会の効果を見る1つの指標として使える場合があります。
一方で、まだ自社を知らない潜在層にアプローチしたいにもかかわらず、一般キーワードの表示回数が著しく少ない場合は、検索経由で十分に接点を作れていない可能性があります。その場合は、ユーザーが検索しそうなテーマに合わせてコラムやコンテンツを充実させ、一般キーワードで検索結果に表示される機会を増やしていくことが考えられます。
検索クエリを一括りにして見るのではなく、「指名」と「一般」に分けることで、自然検索の状況だけでなく、どのようなユーザーにアプローチできているのかも把握しやすくなります。
Google Search ConsoleとLooker Studioを利用している場合は、検索クエリを指名キーワードと一般キーワードに分けて分析してみてはいかがでしょうか。