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BtoB企業でマーケティングを行っていると、「MA」という言葉を聞くことがあると思います。
MAはMarketing Automation(マーケティングオートメーション)の略称です。フォームから獲得したリードの管理、メールマガジンの配信、リードの興味関心度合いの可視化、営業への通知など、BtoBマーケティングの様々な場面で使用できます。
そこで今回は、MAとは何なのか、MAで何ができるのかについて簡単に解説します。
MA(マーケティングオートメーション)とは?
MA(マーケティングオートメーション)とは、簡単にいうと見込み顧客(リード)の獲得や育成、管理などを支援するツールです。
BtoBでは、Webサイトからお問い合わせをした人が、そのまますぐに商談や受注につながるとは限りません。情報収集から比較検討、商談、受注までに時間がかかることも多くあります。
そのため、獲得したリードにメールを配信したり、Webサイト上での行動を確認したりしながら、継続的にコミュニケーションを取ることが重要になります。
こうしたリードに対するマーケティング活動を支援してくれるのがMAです。
MAでできること
BtoBのデジタルマーケティングの流れを大きく分けると、下の画像のように考えることができます。

フェーズ01の「Webサイト流入」から始まり、フェーズ02「リード獲得」、フェーズ03「リード育成」、フェーズ04「営業引き渡し」、フェーズ05「商談」、そしてフェーズ06「受注」という流れです。
この中で、MAが直接的に活躍するのは、主にフェーズ02の「リード獲得」からフェーズ04の「営業引き渡し」までです。
ただし、対象となるリードはWebサイトから獲得した人だけではありません。例えば、営業活動で獲得した名刺や展示会で獲得したリードをMAに取り込み、その後の育成対象とすることもできます。
また、MAにはキャンペーンやレポート・ダッシュボード、ワークフローなどの機能があります。そのため、リードの可視化や業務の自動化という意味では、リード獲得から受注までの幅広い領域で活用できます。
それぞれ詳しく見てみましょう。
リード獲得でのMA
まずはリード獲得です。
多くのMAにはフォームを作成する機能があります。お問い合わせや資料ダウンロードなどのフォームを作成し、そこで入力された氏名、会社名、メールアドレスなどの情報を、そのままMAに蓄積できます。
フォームで取得する情報は、その後のマーケティングや営業でも使用します。そのため、単にフォームを作るだけではなく、どのような情報を取得し、どのようにデータとして蓄積するのかを考えて設計することが重要です。
また、MAによってはWebサイト上にポップアップを表示する機能もあります。例えば、特定のページを閲覧した人に資料ダウンロードを案内することで、CV率やサイト内の回遊率向上を狙うことができます。
さらに、インテントと呼ばれるWebサイトを訪問した匿名ユーザーの情報を企業単位で把握する機能を持つMAもあります。例えば、アクセス元のIPアドレスなどの情報を元に、どの企業からWebサイトへのアクセスがあった可能性があるのかを推定する機能です。個人を特定するものではありませんが、まだフォーム送信をしていない段階でも、自社に興味を持っている可能性のある企業を把握するために利用できます。
※このような機能の名称や仕組みはMAによって異なります。
リード育成でのMA
次がリード育成です。
リード育成の代表的な施策がメールマガジンです。MAでは、保有しているリード全員に同じメールを送るだけではなく、リストやセグメントを作成して配信対象者を絞ることができます。例えば、特定の業種のリードだけにメールを送る、過去に特定の資料をダウンロードした人だけに関連する情報を送る、といった使い方ができます。
さらに、MAには「シナリオ」や「ワークフロー」と呼ばれる機能があります。名称はMAによって異なりますが、あらかじめ条件と処理を設定しておくことで、リードに対するアクションを自動化する機能です。例えば、資料をダウンロードした人に数日後に関連するメールを送り、そのメールを開封した人にさらに別のメールを送る、といった流れを自動化できます。
このように、リードの興味関心に合わせて継続的に接点を作っていくことができます。
営業引き渡しでのMA
育成したリードの中から、興味関心が高まったリードを営業へ引き渡すこともMAの重要な役割です。
ここで使われる代表的な機能が「スコアリング」です。
例えば、
- メールを開封した
- メール内のリンクをクリックした
- Webサイトの特定ページを閲覧した
- 資料をダウンロードした
といったリードの行動に対して点数を付けていきます。
そして、合計スコアがあらかじめ設定した基準を超えた場合に、営業担当者へ通知するといった仕組みを作ることができます。また、必ずしもスコアを使う必要はありません。
例えば、料金ページや製品の詳細ページなど、商談につながる可能性が比較的高いと考えられるページを閲覧したリードがいた場合、ホットリードとしてその行動を条件に営業へ通知することもできます。
こうした通知も、シナリオやワークフローを使って自動化できます。
大事なのは、どのようなリードを営業に渡すのかを事前に決めておくことです。例えば、「資料ダウンロードだけでは営業に渡さない」「特定ページを複数回閲覧した場合に渡す」など、マーケティングと営業の間で引き渡し条件を整理しておく必要があります。
リードの可視化・自動化
MAはリード獲得や育成だけではなく、マーケティング活動の可視化にも使用できます。
例えば、キャンペーン機能です。Web広告や展示会、セミナーなどをそれぞれキャンペーンとして管理することで、その施策からどのくらいリードを獲得し、その後どのくらい商談や受注につながったのかを確認できるようになります。単純に「展示会で100件のリードを獲得した」というところで終わらず、その後の成果や費用対効果まで追いやすくなるということです。
また、レポート・ダッシュボード機能を使えば、MAに蓄積された様々なデータを可視化できます。
例えば、商談まで進んだリード数を確認したり、フォームで特定の選択肢を選んだリードの受注率を確認したりできます。必要なレポートをあらかじめ作成しておけば、部内や社内への報告にも使用できるでしょう。
さらに、ワークフローやシナリオを使うことで、様々な業務を自動化できます。例えば、フォームからお問い合わせが入った際に、都道府県によって通知先事務所を変更するなど、その内容に応じて通知する営業担当者を変更することもできます。
このように、MAはマーケティング施策だけではなく、日々発生する業務の効率化にも使用できます。
MAを導入する意味
ここまでMAでできることを紹介しました。では、MAを導入する意味はどこにあるのでしょうか。
大きく分けると、「リードの育成」「リードの可視化」「自動化」の3つです。
リードの育成
1つ目がリードの育成です。
Webサイトからのお問い合わせや資料ダウンロード、営業活動、展示会など、企業は様々なところでリードを獲得します。しかし、獲得したすべてのリードがすぐに商談につながるわけではありません。そこで、メールマガジンやシナリオなどを使って継続的に情報を届け、リードとの接点を作ります。
すぐには商談にならなかったリードも含めて継続的に育成することで、将来的な商談や受注につなげる手助けをするのがMAです。
リードの可視化
2つ目がリードやマーケティング活動の可視化です。
キャンペーンやレポート・ダッシュボードを利用することで、様々なデータを確認できるようになります。例えば、Web広告や展示会などの施策がどの程度商談・受注につながったのかを確認したり、Webサイトのどのページを閲覧したリードが商談や受注につながりやすいのかを分析したりできます。
こうしたデータを蓄積することで、「施策を実施して終わり」ではなく、結果を確認しながら次の施策を考えることができます。つまり、データを基にPDCAを回しやすくなるということです。
自動化
3つ目が自動化です。
マーケティングや営業の業務では、同じような作業が繰り返し発生します。例えば、お問い合わせが入るたびに内容を確認して担当部署へ連絡する、特定の行動をしたリードを探して営業へ共有する、といった業務です。
MAのワークフローやシナリオを利用すれば、こうした業務の一部を自動化できます。例えば、フォームで選択された内容によって社内の通知先を自動で変更したり、料金ページを閲覧したリードをホットリードとして営業へ自動通知したりできます。
人が毎回確認して対応していた工程をMAに任せることで、業務効率化につなげることができます。
まとめ
MAは、リード獲得、リード育成、営業への引き渡し、施策の可視化、業務の自動化など、BtoBマーケティングの様々な場面で使用できる便利なツールです。
一方で、MAを導入すれば自動的にマーケティングがうまくいくわけではありません。
実際によくあるのが、MAを導入したものの、メール配信程度にしか使っていない、データは蓄積されているものの粒度がバラバラでデータを整えないと分析できない、営業との連携ができていない、といったケースです。
MAを活用するためには、フォームでどのようなデータを取得するのか、どのようなリードを育成するのか、どのタイミングで営業へ引き渡すのか、どの業務を自動化するのかなどを事前に整理し、それに合わせてMAを設計する必要があります。
つまり、MAではツールそのもの以上に、設計や導入後の環境整備が重要です。ただ、MAの設計にはマーケティングだけではなく、営業フローやデータ構造、システムなどの知識も必要になります。これらを社内だけで整理し、MAに落とし込んでいくのはなかなか大変です。そういった時は、外部の専門家に相談するという選択肢もあります。
Junosでは、MAの導入前の設計から、既に導入しているMAの再設計・環境整備まで支援しています。MAを導入したいものの何から考えればよいのか分からない、導入したMAを十分に活用できていないといった場合には、ぜひ一度ご相談ください。